「発声教室を見学して」
《札幌市立高等看護学院 実習生一同》(「北の鈴」第9号より) |
私たちが「北鈴会」という会を知ったのは、耳鼻咽喉科実習で喉摘の患者さんを受け持たせていただいた時でした。 その息者さんに、術前、術後での関わりを通して、感じたこと、学んだことがたくさんありました。 その中でも、強く感じたことは「医療者側は悪いところを取ってしまったら、それで終りなのだろうか。」ということです。 まして喉摘というのは、術後に声を失うもりなのです。声を失うことは、どれ程つらく、また、その人に与える社会的な影響が極めて大きいにもかかわらず、社会の理解はあまり得られていないのではないか。このことに対して、私たち医療者側は最大限フォローして行く必要、責任があると思いました。 そこで、学生の課題である看護研究を通して、「喉摘患者の対する効果的な術前オリエンテーション(手術前の看護婦が行う手術の説明)とは。」についてグループでその研究を進めていっています。 喉摘に関して取り上げられている資料が意外と少ないということで、改めて喉摘術はポピュラーな手術ではないと実感したとともに、私たちが今行っている研究が、少しでも生かされれぱという願いも強く増します。 北鈴会の発声練習を見学させていただき、医療者側とこのような会が、もっとコンタクトをとるようにしていけぱ、失声した患者さんのフォローアップをしていきやすくなるのではないかと思います。 看護揚の役割の中には、障害をもった方でも社会復帰ができるような働きかける必要があり、これを効果的にしていくためには、退院後の患者さんにも目を向けていかなけれぱならたいと思います。 北鈴会の方々とお話しすることで、失声しても これからも、いろいろとお世話になると思いますが、最大限努力して、これから手術を受けられる方々のために役立つ様な、喜ばれる様な、看護婦になりたいと思います。 御協力よろしくお願いします。 |