<99年08月01日> 障害者の自覚 (術後3年1カ月目)

自分は障害者であることを自覚せよ。 (自分にいいきかせている)
健常者と同じように話すことは出来ないということである。中級の時の指導員はこのように私に話をしたことを思い出した。

あなたは、もうゆっくりしか話が出来ない。
このことをしっかりと覚えておいて下さい。

これは、大変重要な言葉である。
話をするときに、つい術前の調子で話をすることがある。すこしでも相手と同レベルになろうとして・・・
また発声に自信を持つようになると、調子に乗って相手と同じ速さで話をしてしまう。
そのため

・呼吸が乱れる。
・話が聞き取りにくい。 
・語尾がしっかりと発音しなくなる
などのことが出る。

このことは、相手とコミュニュケーションができるようになってきたときに最も注意しなくてはいけないと思う。
喉摘者が速く話をしているのを聞いていると見苦しい感がすると同時になさけなくなる思いがする。

喉摘者は喉摘者なりの話し方をしっかりと身につけたほうが良い。
決して背伸びをして健常者と対等に声を出し合うことは避けた方がよい。

急いで話をするとたびたび同じ事を話してしまう。これは相手に通じないのではないかとも思いからである。

いそがばまわれ



<99年08月14日> 吃驚仰天だ!

信じられないことを目にした。私と同じ病院で7月13日に喉頭全摘出したNさんはわずか1日で発声を会得してしまった。

詳しく書きます。木曜日に夜に本をみながら練習をしたそうです。
翌日の金曜日の10時頃、私に吸引式で片言で話をしました。
これには吃驚。どのような練習をしたのかと聞いだが本人はよくわからない。声を出そうとしていたら音が出たといっていました。

私の場合と比較するとそのような状態になるまでには 約半年かかった。
参考:その頃の練習の記録である

本人として、その声を聞かせるのは私が初めてらしく涙ぐんでいた。
(奥さんが帰った後に練習をしたらしく奥さんもまだ知らない)
私は吃驚して思わず手をたたいて喜んでしまった。

いまだに不思議でしょうがない。

この出来事は1週間前である。 それで昨日の FV会 の時に再び聞いてみたらやはりコミュニュケーションができる。勿論、連続して鮮明に大きい声で「あいうえお」と音を出していた。
私の感じでは5音節まではできるみたいである。
両手は気管孔から離し、気管孔にはプロテクターはしていなかった。

このことは、お医者さんは知っているのと尋ねたら、医者はこのように答えたそうです。

「あなたは化け者だ」。

どうしてこのようになったのかそのうち解明しなくてはと思う。FV会の会員で未だに話しができない人がいるのに驚きである。

その人は年齢は67歳ぐらいの男性。職業は歯医者さんである。