入会‥平成２０年５月　手術‥平成２０年３月７１歳　再建・空腸
（１）七十歳以上の空腸移植者で食道発声が成功する可能性はどの程度でしようか
（２）咽頭部が時々閉鎖されたようになり、空気の流れが 阻害されて、声が出せなくなる辛がある。
（３）空腸移植の場合は当初からEL練習が最良でしようか？
（４）気管孔の中側が出血し、瘡蓋になりやすいのですが、 特に風邪引いた時とか冬場の乾燥時の手入れ法は？

（１）七十歳以上の方でも、空腸手術の後、約三割 以上の人で一年以内に食道発声の上達が見られたと言わ れており、ELの訓練も併用して食道発声の練習をされ たら如何でしよう。

（２）空腸は元々が嬬動運動によって食物を大腸に送ろう とする機能を持っているので、移植した場所でも蠕動運 動の為空気が通りにくくなる場合が有ると言われていま す。
　緊張すると空腸も緊張するので、食事が通れば空気も 会報熊42号　24 通ると気軽に思って練習を続けて下さい。

（３）指導員‥空腸ではないが、皮膚移植で状況はさほど 空腸と変わらない状況です。
現在教室では新入会者の方 にはELの併用で発声練習を推奨しております。兎に角 コミュニケーションが出来る事が先決ですのでELでの 練習も有りでしょう。
　空腸移植で流暢に話す人が多くないのは事実ですが、 上達者も数多いので心配無用です。 　ご自分の練習の経過と指導員の方の判断だと思います。

（４）冬場は保温保湿が重要となります。
気管孔には皆さ んが使用されているエプロンを若干湿らせて使用すると か、又就寝時には濡れタオル二、三枚を部屋に吊るして 湿気を高めたり、加湿器を使用するとかして、適度な湿 度を保って下さい。
　気管孔内部は薄い粘膜で出来ていますので咳込む度合 いによっては、多少の出血が見られますが、さほど心配は有りません。 　冬場には痍が乾燥して硬くなりがちですから、襟元は 閉ざして冷気が　入りにくくする手立ても必要です。