咽頭癌と喉頭癌

 入会・・平成10年2月 手術‥平成10年1月/78歳/単純喉摘
 昨年11月26日(木)7チャンネル(テレビ東京)夜の番組で、咽頭ガンと喉頭ガンの大きな違いは食道に繋 がってるいる為に食道も手術するので小腸移植を行うことが多いので食道発声には大きなハンデとなると。
 今迄も咽頭癌手術の最大の課題が大手術になってしまう?もっと手軽な方法は無いのか?

 埼玉県防大医科大病院で、今回喉を拡大させる筒のようなものを開発し、それを入れて咽を拡大し、そこから内 視鏡を使用し電気メスの手術で癌を切除する為に、直ぐに退院、会話も傷口が治癒すれば出来る、テレビでも実 際普通に会話をしていた。
治療費負担は約9万円程度、しかし健保はまだ承認されてないようですが?  近未来に期待して格安の兼用で受けられる体制を願う処です。
最近は喉頭癌より咽頭癌が多く年間4、400人程度との事。

(平成28年:神奈川銀鈴会会報43号)

回答‥
‥咽頭 (食道の入リ口) と喉頭を一緒に取ってしまう以外有りません。 単純喉摘というのは食道をそのまま残すことが出来ます、ところが咽頭の方だと喉頭も食道 もー緒に取ってしまう為に、物を食べる為の管を作り直さなくてはなりません。
今一番広く行われているのは空腸 (小腸の一部) を切り取ってそこに移植するという方 式です。そうしますと元々の食道と比べてサイズも違うしが膨らみ具合も多少は違うということで 食道発声は覚えにくいという傾向はあります。
それでも食道発声ができる方は沢山います。
空腸移植の方は、食道と違って、移植された空腸が締まるという力が弱いという事もあっ て、首を押さえて喋るハンデもある場合もありますけれども、決して移植をしたから、もの凄くハンデがあると は言えないと思います。自信を持って下さい。

 大きな手術になることは確かですが、あくまで完全に癌を治す為なので手軽な方法というのは病気の広がりに よってはあり得ないと覚悟せざるを得ないと思います。
防衛医大の話ですが、咽頭の癌といっても色々な手術の 方法が有ります。範囲が狭ければ□の中から大きな管を 入れその範囲を切り取るということを防衛医大では確か に盛んに行っています。
これは、手術方法の1つであり 癒の場所、広がりによって手術の規模・範囲が決まって くるわけです。全例に使える方法という訳ではなく、あ くまで1つの方法であります。

(専門医)