<98年07月01日>
いかに読むか
(術後2年目)
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食道発声法によっての文章の朗読を考えてみます。食道発声をやられて2年未満の人は参考にしてください。(私の食道発声技術はまだ2年目ですので)
たとえば、次のような文章があったとします。
「地価の高騰によって、マイホームは手の届かないはるか遠い存在となってしまいました。」
- (空気をたくさん吸引)地価の
- 口を横に開き、舌の先端を前歯の内側におき、「ち」と発音。あわてると「ち」が消えてしまうので注意が必要ですきえる。
- 「か」は口を大きく開き口の奥の空気を叩きつけるようにだす。腹圧をかける
- 「ち」は口は横に開き「か」は縦に開く
- 「の」は鼻から軽く空気を出す
- (軽く吸引)高騰によって
- 「高」は口をとがらす
- 「騰」は適度にのばす.しっかりと吸引していないと音は出ない。
- 「に」は力づよく発声する。「ち」と同じ口のあけかた
- 語尾まで力づよく、空気はすべて使い果たす
- (空気を大量に吸引)マイホームは
- 「マイ」は鼻から空気を出す
- 「マイ」と「ホーム」は二つに分割して特に「ホ」は大量の空気を吐き出する
- 「は」は気をつけないと消える。腹圧が必要
- (普通の吸引)手の
- (ちょっと吸引)届かない
- 一字一字はっきり発音するよう意識する「か」は口腔囁語となりやすい
- 「な」は鼻から空気を出す。音は小さいが次の「い」を鮮明に発声する。
- (大量の空気を吸引)はるか
- のどの奥の方から一気に大量の空気を出し、「は」と音をだす
- (普通の吸引)遠い存在となって
- 「とおい」の「お」は意識してのばす
- 「い」が消えてしまうので注意する
- 「なっ」は鼻から空気を出す。
- 「て」はしっかり発音する。残っている空気はすべて使い果たす。
- (少し吸引)しまいました
- 「い」に腹圧をかける
- 「しまいました」我慢して最後まで一気に発声する。
- 一字一句はしっかり発声する。これによって全体が締まる
全体の流れ
- ゆっくり、ゆっくり
- 一字一句をはっきり
- 口は、大きく開く
上記にもとづいてやってみた私の声(143KB)です。
(ディスクに保存してから聞いた方がいいと思います)
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<98年07月09日>
「き」と「ぎ」の区別(その2)
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「き」と「ぎ」の発声テストをやってみた。記号K、Gの意味はそれぞれ「きんさん」「ぎんさん」読みます。
例えば、KGKは「きんさん」「ぎんさん」「きんさん」となります。私が読み上げ相手が私の読んだのを復唱します。正しければ○、誤っていれば×印を付けます。2回に分けて実施しました。結果は下記の通りです。
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KGK | KKG | GGG | GKG | KGG |
KKK | KGK | GKK | GGK | GKG |
1回目 |
× | × | × | × | × |
× | ○ | ○ | × | ○ |
2回目 |
× | × | ○ | ○ | × |
○ | × | × | × | × |
会話をしているときは「は」行音は大変不自由にしています。
でも、「き」と「ぎ」の区別は、別につかないからといって困ることはありません。また、半年後にやってみます。難しい!
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<98年07月16日>
言語明瞭
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言語療法士さんから言葉を話すとき、言語の明瞭に気をつけて話したい。どうすればいいですか?と質問しましたら、「ゆっくりと話せばいいです。」と返事が返ってきました。
そのためには第1に口を大きく開くこと。第2に5〜6字ぐらいで区切って話をすること。
いつも指導員から言われて分かっていることだが
、言語療法士さんからも改めていわれてやっぱりそうかと心に思った。
最近、気になることは言葉に欠音が見られることです。話をしていて5%ぐらい音が出ていないと言うことです。
それがとても気になってしまいます。とくに朝方にその現象が見られます。これも時間が経つとすこしづつ解決していくのかどうか見極めたい。
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<98年07月20日>
発声時のエネルギー
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発声時にかなりのエネルギーが必要であることを身をもって分かった。私は、あまりビールを飲まないのだが、この日の夕食時に久しぶりにビールを少し飲んだ。
それから1時間後にいつもの練習を始めた。
朗読をしていると息苦しいのだ。100メートルを全力で走った状態に似ている。少し読むと息切れをしてハァハァとなってしまう。
わずか2分間で終わる朗読が出来ない。腹圧に要する力がこんなにも必要だとは思わなかった。
会話の方はこんな状態でもなんとかできます。朗読と違って会話は一歩的に話す必要がないため、自分の調子に合わせて出来るから。本日は発声の稽古をやめた。
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