地元の人々から「お水さま」と親しまれてる小さな小さな神社。
流れ出てくる水はとてもおいしいみたいで飲み水をして地元の人たちは
くみに来ている
手を入れると冷たかった。また、この場所はあまり広くはないのだが
数多くの野草がありびっくりした。年に2回は訪れたい場所である。
休憩場所もあり心が安まる。
のどかな田園風景のど真ん中である。
出典 「三浦半島の民話と伝説」 菊池幸彦著
この水を飲むと、乳の出がよくなると伝えられており、いまでも遠くから水汲みに来る人たちがいる。
昔、三浦半島の主領であった三浦義意の家臣で菊名左衛門重氏という武士が、菊名に屋敷をかまえていた。
その重氏の娘に赤子が生まれたが母乳が出ない。泣きの思いの娘は山の中の小さな祠に願掛けをして、乳が出るように祈った。
娘は深く険しい山路を毎日通い続けた.
ちょうど百日目の満願の日、自分の館に帰る途中のどがかわいてあたりに泉を探した。
すると山道の杉の木の根元に小さな泉があって、こんこんと水をわかせていた。
娘はこんなところに泉が・・・と思いながらかわいたのどをうるおした。百日の願掛けを果たした
やすらぎが全身をかけめぐる思いであった。
館に帰った娘は乳を欲しがって泣く赤子に涙ながらに出ない乳房をふくませた。
不思議なことに久しぶりに母乳をおなかいっぱい飲んだ赤子は満足して母のふところに抱かれて
やすらかに眠った。
赤子を抱える母の喜びはこの上なく重氏家族の大きな喜びとなった。
この話はたちまち近郷に知れわたって、多くの若い母親たちは乳を求めてこの泉に集まった。
いつの頃からか小さな祠が建てられて「水間さま」「水間戸」と呼ばれ、水神として崇められた。
交通:三崎口から東岡行きのバスに乗って引橋で下車、徒歩15分
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