<99年01月01日> 99年の抱負(声) (術後2年6カ月目)
発声練習は昨年と同じ様に、毎日欠かさず決められた時間に真剣に取り組む。
PHSの携帯電話を購入したので積極的に電話をして、電話に対する恐怖心を取り払う。
声が出ない事への劣等感を取り払い、自分の声に愛着がもてるようにする。
以上、3つを神社で誓った。
健常者と違って、声が自由にならないという現実から逃避せずに、それを自分に与えられた試練と思ってただひたすらリハビリに励む。
決して卑屈にならず希望を持って、前を向いて今年1年を過ごしたいものだ。
<99年01月06日> 空気の大逆流
朗読とかスピーチのときに発声しても声が出ないときがあった。
私の感じとして空気の逆流圧が仮声門の堅さと比べて弱いため、一部の空気が食道内に残りそれが声を詰まらせているのではないかと思う。
最近は、食道内に空気を大量に入れられるようになった。
ときどき逆流に失敗して空気を胃まで呑み込み、胃がパンパンになることもある。
でも、逆流した空気が仮声門を力強く通り抜けるため、声が詰まるという現象が少なくなってきたみたいである。
それと同時に声が大きくなってきた。
また、朝起きてすぐでも会話が可能となってきた。なんだか一度にいろいろなことが解決してきているみたいである。
声を出すことが苦痛でなくなってきた。これが自信につながるといいのだが。
私の考えている完成された食道発声から比べて、まだ55%ぐらいである。まだまだ努力が必要である。
参考:[仮声門の堅さ] [多くの課題] [どこを鍛えるか]
<99年01月17日> 声の抑揚
朗読の練習で初心者のうちは声がしっかりと出ることを心がけてきた。
その次に、口を大きく開き明瞭度を重点においていた。
その後、空気の出る量が少ないためにおこる声の低さを解決し、さらに食道の仮声門を意識的に鍛えた。
その間、つねに自然の状態(姿勢)で発声する事を念頭においた。
それら一つ一つの解決策は自分で考え見つけた。そして実践し試行錯誤しながら10歩前進9歩後退という状況下で一生懸命にやってきた。
また声の訓練の時間を日常の生活で最も優先してきた。
術後2年半が過ぎ、ようやく声の出し方に余裕が少し出てきた。次なる挑戦はイントネーションだ。
声の強弱、高低、そして単語の読み上げる速度の違いなど。
難しいのは音の高低、でもこれを解決をしないと「食道発声」を極めた事にはならない。
さらなる挑戦が必要である。 これは食道発声の上級者となるための必要条件だと思う。
さあ!いよいよ食道発声の最難関に向けて前進。
練習できる健康な体に感謝をしながら!
参考: [高音発声の具体的手段][高音発声の私見] [イントネーション]
<99年01月25日> 声の分析報告
昨年の11月にお願いしてあった私の声の分析の報告があった。
K大学のH教授(音声言語学の権威者)によって分析結果したものである。
4枚の分析図を解析し所見を頂いた。
それによると、
- 図1(7KB)から全体として聴覚印象的に明瞭度がかなり良いようです。
また語音の間に注入雑音がかなり含まれている。
吸引法がまだ完全でない。- 食道発声者としては高めの音で基音は110〜120HZ程度である。
- 図2(9KB), 図3(4KB)からイとウの値が平均とのずれが大きい。ホルマント値から
- 図4(6KB)から東北地方、新潟地方の出身者ではありませんか?
以上から、結論として
もう少し空気の取り入れを練習し、
イ列、ウ列の音をはっきり出すような練習
が必要である。と科学的データに裏付けられた所見を頂いた。
今後の食道発声の練習に生かし、さらに食道発声の練習に磨きをかけようと思っている。