「鉢植えで、ベランダに」とおっしゃっても、我が家の3DK付属のベランダとは広さが違うのでしょうね。三寸が羨ましそうに見ていましたが、流石に「うちでも」とは申しませんでした。今でも寿司詰め状態で、そんなスペースのないことは心得ているのでしょう。
新入りがあると当然、配置転換があります。季節によって人事異動もあります。支那の皇帝の側室には当然定員があり、新たに氣に入つた子を召そうとすると、侍従から、 その余裕はありませんと断られます。その場合、「では別枠で」の「別枠の子」から別嬪という言葉ができたのだそうです。もちろん、新しいほど寵愛を受けます。
三寸にとって、今の「別嬪」は食用鬼灯で、15本も挿し木をしました。そんなに殖やしてどうする?と心配することはありません。どうにかなるものです。「別枠」は固定されていません。いずれは、そこを出て一般コーナーに移ることになります。その配置替えをも、三寸は楽しんでいるようです。「永年よく尽くしてくれた。今後は大衆の中で強く生きなさい」だの、「暫く別枠のムードを楽しみなさい」だのと、左遷・昇進の植物に話しかけたりします。悪趣味!
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