リコリスさんもお乗りになりましたか。あまり面白いものではないでしょうね。もともとは、何かの漁に使ったとか聞きました。三寸も私も佐渡には屡々参りました(冠婚葬祭も含めて)が、盥船に乗ったことはありません。
連絡船が両津港に着くとまず渡るのがおけさ橋ーー「なんというセンスのない名前だ! ”おけさ”しか知らないのか」「そうだ。センスもなければ智慧・覇気もない」「だいたい、佐渡は自然に恵まれている。海の幸、山の幸に頼れば、最低限食うことはできる。そこで奮闘精神が生ぜず、いい加減に、気楽に過ごしている」「そうだ。だから佐渡からは人物が出ないのだ!」。三寸と、本家の今は亡き従兄とは、イッパイやりながら、とめどなく、佐渡の人を罵るのでした。 まあ、それだけ父祖の地を愛しているのでしょう。
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